ラクダの背中

子供への備忘録

眠れない夜に

昔の話。

小学3年生の時に私は孤高だと、担任の先生に言われた事を覚えている。

友達とも普通に遊んでいたし、孤高と言われてもと子供ながらに思ったものだ。

確かに本を読む事や一人で考え事をするのは好きだった。

風呂に入っては空を眺め、我が家の風呂は外が見えたのだ、宇宙の果てはどうなっているのだろうなどと夢想していた。

子供の頃、宇宙はビッグバンによって始まり急速に拡がっているのだと教えられた。

宇宙の外側はどうなっているのか、誰も教えてくれなかったので、頭の中でいろいろな考えをこねくり回していた。

キャプテンハーロックだったかの台詞で、無限に拡がる大宇宙、なんてのがあったけど、宇宙の果てを考えるのに無限と言う概念は都合が良かった。

それでもその時、小学生の頃は宇宙の外側はあるのだと思っていた。

あるいは別の宇宙が広がっているとでも考えていたのだと思う。

ブラックホールだの、ワームホールだの、そんな話を読んでは胸をわくわくさせていたのだ。

不思議な事、未知の物があるだけで、世界がキラキラして見えた。

とても幸せな時を過ごせたと思っている。